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中古注文住宅はなぜ売却しにくいのか。売却に成功する家、失敗する家の特徴を解説

建築時は自分の好みの注文住宅を実現できて嬉しかったけど、売却時になかなか売り手が付かず困っているという声はよく耳にします。最近の人気注文住宅といえばシンプルモダンですが、そういった注文住宅でも売却しづらいのでしょうか。なぜ注文住宅が売却しづらいのか、売却しやすい注文住宅のポイントなどをまとめました。

なぜ注文住宅は売却しづらいのか

なぜ注文住宅は売却しづらいのか
一般的に注文住宅は建売住宅よりも売却しづらいといわれています。その大きな理由は注文住宅は建てた家主の嗜好に強くフォーカスした住宅だからです。

建売住宅は没個性、面白味がない、画一的と言われますが、逆に「それなりだな」と思える機能やデザインを過不足なく備えている住宅とも言えます。これはある程度価格を抑えて完成度の高い家を手に入れたいというニーズを持つ人が多く、そういう層をターゲットにしているからです。売却の際にも同じ層がターゲットになるため、ターゲットが幅広くなります。

一方注文住宅は真逆の発想です。特定の家主が満足する家を建てることにフォーカスして設計されています。当然、売却の際も家主の好みと同系統の人以外はターゲットになりません。少ないターゲットなので当然売却が決まりにくくなります。

また、そもそも中古住宅を購入する層は安くマイホームを手に入れることが最優先の場合が多いです。この点でも新築時に安い価格だった建売住宅の方が注文住宅よりも中古価格が安くなりやすいため、値段が下がらない中古の注文住宅は売却しにくくなります。

中古住宅を購入する人の中には購入後にリフォームやリノベーションをする前提のケースがありますが、あまりに間取り等の個性が強すぎる家はリノベーションしづらいので敬遠される傾向もあります。

売却しやすい注文住宅の特徴

売却しやすい注文住宅の特徴
とはいえ、注文住宅でも売却しやすい住宅は存在します。もしこれから売却を検討している注文住宅が下記の5点を満たすようなら、それほど悲観する必要はないかもしれません。

①間取りがベーシック

ベーシックな間取りの注文住宅であれば、新家主がそのまま暮らしても違和感がない可能性もありますし、リフォームやリノベーションをする場合も少ない工数で済むメリットがあります。ベーシックな間取りの注文住宅とは、建売住宅でも採用されているような間取りを採用している住宅です。つまり2階建ての住宅であれば1Fに玄関があってリビング、キッチン、バス、トイレ、1室の居室があり、2階に上がるとバルコニー、洋室3部屋、トイレというようなイメージ。もちろん部屋数や各部屋の広さなどは異なるケースがあると思いますが、ベーシックの家であれば、2Fにキッチンやバスがあったり、地下室があったりはしないでしょう。

そういう意味では、注文住宅とはいえ「うちの間取りはベーシック」といえる住宅は意外に多いかもしれません。ただし、吹き抜けや土間を設けていたり、1Fのテラスを広めに設けていたりする場合は、好みが分かれる可能性があります。

②デザインがおしゃれだが奇抜ではない

おしゃれな注文住宅といえばシンプルモダンが代表的です。出窓が大きく設けられていたりテラスやバルコニー、明り取り窓が住宅の開放感を演出。また、片流れ屋根やキューブ型の外観、白・黒・グレーなどのシックな色で高級感もあります。こういった、開放感、高級感のあるデザインの注文住宅であれば、中古市場でも人気があるので売却しやすいでしょう。デザインがシンプルというのは一つのポイントと言えそうです。

③在来木材工法で建てられている

中古住宅を購入する人の中にはリフォームやリノベーションをする前提の人もいます。中古の住宅を購入してフルリノベーションを行えば、新築で注文住宅を建てるより安く済むというメリットがあります。

フルリノベーションを行うにあたっては建物の間取りも変えるケースが多いですが、在来木材工法であれば元々の住宅の土台や柱、梁などを残して間取りを大胆に変更することが可能です。在来木材工法で建てられていれば、フルイノベーションのニーズに応えられます。

④大手メーカーが施工している

大手メーカーが施工している注文住宅はやはりブランド力があるので、売却価格も高値を維持しやすく買い手がつきやすい傾向があります。

売却しにくい注文住宅の特徴

売却しにくい注文住宅の特徴
売却しにくい注文住宅はこれまであげた内容の裏返しとなります。次に挙げるポイントのうち1つでも当てはまれば売却まで時間がかかることを念頭においた方がいいかもしれません。

①間取りが奇抜

地下室がある、上の階にキッチンやバスがある、吹き抜けがある、離れがある、中2階など特殊なスペースがある、土間がある、バルコニーやテラスが一般的な物件に比べてかなり広いなど、特殊要素がある間取りは売却時に不利になります。

②デザインが奇抜

外壁が黒・白・グレー以外の色で塗装されていたり、あまりにも窓が大きすぎる場合など、敬遠される要素になります。また室内の壁紙の模様や配色、さらに備え付けの動かせない家具があるなど、一般受けしない+自由度がないデザインも売却に苦労するはずです。

③2×4建築など増改築ができない工法で建てられている

最近目にすることが増えた2×4(ツーバイフォー)建築は増改築ができません。壁が柱と同様の機能を兼ねており、そもそも間取り変更ができない工法です。つまり、リフォーム、リノベーション前提で中古住宅を探している人の購入対象にはなりません。

④有名でない地元の工務店などの施工

実際の建物の品質には影響がないとしても、知名度がない工務店で建てた注文住宅は売却時には分が悪くなります。

注文住宅の売却を成功させるためのポイント

注文住宅の売却を成功させるためのポイント
売却しにくいポイントに当てはまってしまったとしても、早めに売却を成功させるためにできる限りのことはしておきたいものです。試しておきたい5つのポイントをご紹介します。

①場合によっては売却前にリフォームする

軽微なリフォームを売却前にすることで売却できる可能性が上がることがあります。壁紙変更や不具合を起こしている水回りの修理など、できる限り一般的な感性に近づけ住みやすさをアピールしましょう。

②ハウスクリーニングをする

専門の業者によるハウスクリーニングを行い、見た目の清潔感の実現と裏側の部分の老朽化なども確認、改善しましょう。

③注文住宅の売却が得意な不動産会社に依頼する

また、注文住宅の売却にあたっては、「注文住宅にすみたい顧客」を抱えている不動産会社に依頼することが大切です。建売のニーズが主な不動産会社に頼んでしまっては、大手の不動産会社であっても売却が決まりません。

④自社で購入してくれる不動産会社に依頼する

不動産会社が注文住宅の買主を見つけられない場合にも、不動産会社が自社で買い取ってくれるケースがあります。相場より買取金額は下がりますが、あまりにも時間がかかりそうであれば不動産会社への売却も視野に入れましょう。

⑤場合によっては更地にする

あまりにも長期買い手が見つからない場合に、居住用物件としての可能性がないと判断し、更地にしてしまうのも手です。ただし、更地にしてしまうと固定資産税が高くなるので、更地にした後の用途が決まっている、確実に買い手がつく前提で慎重に決める必要があります。

中古注文住宅の売却はノウハウのある不動産会社に

中古注文住宅の売却はノウハウのある不動産会社に
中古注文住宅の売却は建売住宅に加えてノウハウは必要です。自分の物件がどの程度売れる見込みがあるのか、売却を成功させるにはどうしたらいいのか、プロの目で確認し的確な道筋を描くのがおすすめです。

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