鉄筋の露出(てっきんのろしゅつ)
コンクリートの亀裂等の原因により、コンクリートが剥離し工作物に埋設された鉄筋が露出することをいう。鉄筋コンクリートの建物は、鉄筋とこれを保護するコンクリートによってその安全性が確保される。コンクリートのアルカリ性は鉄筋が酸化して錆びることを防ぐとともに、その不燃性は火災の熱から鉄筋が弱くなることを防いでいる。これらの役割をもつコンクリートが亀裂を生じ剥落を起こすようなことがあれば、鉄筋は急速に錆びて弱くなり、火災時には直接熱を受けて軟化してしまう。コンクリートが剥落して鉄筋が露出することは建物にとって致命的な出来事である。直ちにコンクリートやモルタルで修繕をして鉄筋を保護する手当てを行う必要がある。