ひび割れ(ひびわれ)
物体が許容される変形量を超えて変形したときに生じる部分的な割れをいう。ひび割れは各種の建物に発生するが、特に重要なものは鉄筋コンクリート造建物に発生するひび割れで、開口部回り、ベランダや庇(ひさし)などの突出部の先端部分、柱、梁、壁、床スラブ等において見られる。その原因としては乾燥収縮、鉄筋の腐食、コールドジョイント、打ち継ぎ部分の施工不良、たわみによる曲げ、不同沈下、凍結融解作用、アルカリ骨材反応、温度の変化およびこれらの複合作用などが考えられる。ひび割れは、その形態にどおような特徴があるかを観察し、ひび割れをパターン化して主な原因を推定した上でその対策をたてる必要がある。