権利能力(けんりのうりょく)
私法上権利の主体となりうる一般的抽象的資格ないし地位をいう。自然人と法人とでは異なる点がある。自然人は出生によって権利能力を有することになるが、胎児は相続と不法行為の損害賠償については、生まれたものとみなして権利能力を与えられる。権利能力の終期は死亡である。法人に権利能力はその設立によって取得し、その定款、または寄附行為で定められた目的の範囲に限定される。終期は、法人の解散後の清算結了である。権利能力は権利を享有しうる資格であるから、権利を取得するための行為ができる能力とは異なる。権利能力のある者でも、行為能力を有しない者もある。〔⇒行為能力〕