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不動産を売却する際に仲介は複数の不動産会社を通すべき?一社に絞るべき?

不動産の売却をする際に複数の業者を使うべきかどうか、お悩みの方もいるかもしれません。売却における段階によっても異なりますし、メリット・デメリットがあります。不動産売却で業者を上手に使うコツをご紹介します。

査定は複数の不動産会社から見積もりを取る

査定は複数の不動産会社から見積もりを取る
査定の依頼は不動産会社に正式に依頼する前の行為なので、一社に絞る必要はありません。最近ではネットの一括査定サイトを使用することが一般的になりました。
同じ物件でも不動産会社によって500万程度査定額に差が出る場合があります。売主としては高く売却したいので最も高い金額を出してくれた業者に決めたいところですが、冷静になりましょう。後ほど説明する専任媒介契約を結びたいがために、高い査定金額を載せている可能性があるからです。
話を聞く段階では何の縛りも発生しないので、査定後に気になった業者からは実際に話を聞くことも可能です。信頼のできそうな担当かどうか、実際に査定した金額で売れそうなのかを、打ち合わせの時点でしっかり見極めましょう。

不動産会社との契約の種類

不動産会社との契約の種類
実際に売却を担当してくれる不動産会社を決めたら契約を結びますが、不動産会社との契約には3種類のタイプがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるので状況に合わせて正しく選びましょう。

専属専任媒介契約

専属専任媒介契約は最も縛りが厳しい契約です。専属専任媒介契約を結ぶと、契約を結んだ不動産業者以外の業者を通して売却はできませんし。さらに、自分で知り合い等の買主を見つけた場合も、専属専任媒介契約を結んだ業者に手数料を払う義務が生じます。ですので実質、専属専任媒介契約を結んだ業者経由でしか売却ができないというわけです。
専属専任媒介契約には以下のメリットがあります。
  • レインズに5日以内に登録される
  • 1週間に1回以上の状況報告の義務がある
  • 業者のモチベーションが高い

専属専任媒介契約は最も売主にとって縛りがきついと同時に、業者にもしっかり仕事をすることが求められます。知人経由等で売れる可能性がゼロで、かつ客観的に見て売るのが難しい物件のようなケースであれば専属専任媒介契約は有効です。
売却されている物件の情報が公示されるレインズに登録されることで、売主としては買主を見つけられる可能性が高くなります。業者としては少なくとも売却分の手数料は確実に自社の懐に入りますし、買い手を見つけることができれば両手仲介になります。売主への報告頻度も多いのが義務なので、不動産会社としては最優先で取り組む案件になるのです。結果、売却が決まりやすくなります。
逆に専属専任媒介契約には以下のデメリットがあります。
  • 自分で買主を探すことができない

専属専任媒介契約はもし親戚や知人で買ってくれる人が現れた場合も、売却金額から手数料を専属専任媒介契約した業者に支払わなければなりません。ですので、何か個人的なつてがあるケースは結ばないほうがいい契約です。

専任媒介契約

不動産業者が最も結びたがる契約が専任媒介契約です。他の業者を通して売られる危険もなく、専属専任ほど業務の報告義務も多くありません。売主が自分で書いてを探した場合には手数料はもらえませんが、業者にとって基本的には取りこぼしがない契約と言えます。
専任媒介契約には以下のメリットがあります。
  • レインズに7日以内に登録される
  • 2週間に1回以上の状況報告の義務がある
  • 業者のモチベーションが高い

専任媒介契約を行なうと売却を希望する物件はレインズに登録されるため、買主が見つかりやすくなります。これは専属専任媒介契約と同じです。状況報告の頻度も2週間に1回はあるので放置される危険性も低いと言えます。
売却が決まった場合、売却額からの手数料は確実に業者の懐に入ります。専属専任と違い、売主が自力で買主を見つけた場合は手数料はもらえませんが、そもそも全体で見ると可能性は低いケースなので不動産業者が買主を探すモチベーションは高いです。
専任媒介契約には以下のデメリットがあります。
  • 悪質な業者と契約するとなかなか売却がまとまらない

不動産業者が仲介業務を行う場合、売主と買主の両方から手数料をもらうことができます。これは両手仲介といい、どの不動産会社も目指すゴールです。売主も買主も自社で探し出すことが必要になります。
仮に買主がレインズを見た別の不動産会社の仲介で現れた場合、買主の手数料はその不動産会社に支払われます。つまり売主側の不動産会社は片手仲介となってしまうのです。それを嫌がる不動産会社は買主に無断で断ったり、交渉不可にしておくケースがあります。
さらに不動産会社が欲する売却額に達しない場合はもっといい内容のものが現れるまで断り続けるという方法を取るケースもあります。
これらを囲い込みといいます。専任媒介契約を結ぶ際には業者が不透明な体質を持っていないか、状況がどのように報告されるのかしっかり見極める必要があります。

一般媒介契約

一般媒介契約は特に他の業者との取引の縛りがなく、複数の業者に売却の仲介を依頼できる契約です。自由度は一番高い契約方式と言えます。
一般媒介契約には以下のメリットがあります。
  • 他の不動産業者にも仲介を依頼できる

一般媒介契約は一つの業者だけでなく複数の業者に売却してもらうことができます。立地が非常にいい、物件が魅力的、早期に売れる可能性が非常に高い物件であれば、一般媒介契約でも決まる可能性があります。
一般媒介契約には以下のデメリットがあります。
  • 業者のモチベーションが低い
  • レインズにのらない可能性がある
  • 結果売却が決まりづらい

一般媒介契約は業者にとってはあまり嬉しくない契約です。理由は他の業者に案件をさらわれる可能性があるからです。
専任や専属専任であれば、少なくとも売却分の手数料は契約した不動産会社に確実に入ります。しかし、一般媒介契約だと他の不動産会社に売却が決まってしまう可能性があり、せっかく動いても一銭にもならないリスクが不動産会社にあります。ですので、一般媒介契約の案件は後回しにするか放置する不動産会社というのは多いです。
また、一般媒介契約の場合、レインズに掲載する義務がありません。レインズに乗らないということは買主が見つかる可能性が低いということになります。「売却の手数料すら逃す可能性がある案件をレインズにのせてもしょうがない」というわけです。「一般媒介契約でまともに取り組むのは買主も自社のネットワーク内で見つかることが確実なケースのみ」という姿勢の不動産会社もあります。
一般媒介契約はどの不動産会社も嫌がり、契約したとしてもモチベーションが低いので結果売却が決まりづらいのです。

楽なのは専任媒介契約

楽なのは専任媒介契約
売主にとっても不動産会社にとってもメリットのバランスがいいのは専任媒介契約です。買主にとっては完全に任せられますし、不動産会社にとっては売却に向けた業務が無駄にならないという安心感があります。
一般媒介契約が全くダメとは言いませんが、買主が自分で不動産会社数社と交渉するのはやはり労力がかかります。その上不動産会社のモチベーションが低いとなれば、売却が難航することが予想されます。
専任媒介契約を結ぶのに適した信頼できる不動産会社を探すというのが売却の近道と言えます。実際に売却をお考えの方は、是非弊社のサービスをご検討ください。

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