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その価格で本当に不動産売却できる?インターネット価格査定はどこまで正確か

不動産を売りたいと思った時にまず最初に行うのが査定です。インターネットで見つけた無料一括査定サービスをご利用されたことがある方は多いでしょう。インターネットでの査定金額をどう捉え、さらに詳しい査定を依頼する不動産会社はどう選んだら良いのでしょうか。インターネット査定から実際に不動産を訪問して正確な査定をしてもらう流れと、気を付けたいポイントもご紹介します。

不動産の査定方法

不動産の査定方法
不動産を査定するにあたっては、人にお願いする方法とネット上で簡易的に行う方法があります。最近ではまずはネット上で簡易的な不動産査定を行い、その後より詳細な依頼を人にお願いするのが主流です。どのような方法があるのかご紹介します。

無料一括査定サイトを利用する

不動産の情報を入力することで複数の不動産会社から査定額が届くのが、無料一括査定サイトです。PCやスマホから簡単に査定できて楽ですが、ここで出た査定額をそのまま鵜呑みにすることはできません。査定額を出した不動産会社と連絡を取り、より詳細な情報をもとにした査定を行う必要があります。最終的な査定額と査定サイト上での査定額とで、1000万程度の前後があることは珍しくはありません。

使用の際にはメールアドレスや電話番号などの個人情報を入力する必要があるのがほとんどです。不動産会社からすると無料一括査定サイトは、物件の売主を集めるための集客ツール。あくまで目安にしかならないことを頭に入れて使用しましょう。

AI査定アプリ等を使用する

最近増えているのはAIを活用したアプリやwebサービス上で不動産の情報を入力し、査定額を出すというものです。無料一括サイトとの違いは、査定額が出るスピードが非常に速いこと。世の中の物件の膨大なデータをもとに、依頼のあった物件の査定額をAIが自動的に算出する仕組みです。

しかし、実際はAI査定を謳っていても、無料一括査定サイトと内容に大差のないケースもあります。数項目の簡単な入力でAI査定ができることを売りにしているサービスは多いですが、そもそも数項目だけの入力で正確な査定ができるとは考えづらいです。あくまでそのエリアの同タイプの物件のざっくりした査定額目安と考えておいた方が無難です。

不動産一括査定サイトと違い個人情報の入力が必要ないことが多いため、不動産会社から営業の連絡がひっきりなしに入る心配はありません。より詳しい査定をしたい場合に連絡を取る不動産会社は自分で選ぶことができます。

不動産会社に査定依頼する

上記の無料一括査定サイトやAI査定アプリ経由で、不動産会社に本番の査定を依頼する流れが主流です。もちろん、町の不動産会社に直接査定依頼するのも問題ありません。インターネットの普及前は最初から直接依頼するのが一般的でした。

不動産会社の担当者は実際に物件を見にいき、事前の情報だけではわからなかった部分について評価をします。日当たり・通気性、間取り、雨漏りの有無、シロアリ被害、土地の形状、土地の接道状況などは実際に行かないと正確には把握できません。マンションの場合は住居の位置、共用部分の管理状況、マンション全体のメンテナンス状況も評価の対象になります。

この後出てくる査定金額が、各不動産会社の提案する最終的な数字になります。その査定額を元に実際に売るにあたっての売出価格を決めることになります。

不動産鑑定士へ査定依頼する

もう一つ選択肢としてあるのが、国家資格である不動産鑑定士に査定依頼するという方法です。こちらは物件の売却に向けた査定というよりは、法的な手続きに向けて物件の資産価値を調査する際に活用されることが多いです。例えば相続や離婚調停、親族間での不動産売買、生前贈与などが挙げられます。

不動産鑑定士へ査定依頼するのには15万円~30万円程度かかるため、通常の売買に向けた査定であれば不動産会社を利用するのが一般的です。

不動産査定の流れ

不動産査定の流れ
不動産査定の流れは大きく分けて3つあります。査定額は売り出し価格を決める上での基準になるため、査定は慎重に行うべきです。

簡易査定

最初の簡易査定は文字通り簡易的な査定で、不動産一括査定サイトやAI査定で出てくる金額がそれにあたります。この金額はどの不動産会社に次のステップに進んでもらうかを決める目安となります。

机上査定

次に机上査定。これは売りたい物件の築年数や面積などの数値データと、同エリア同タイプなどの似た条件の物件の査定価格や販売実績を照らし合わせて査定額を出します。簡易査定でも机上査定と同レベルの精度が出せる場合があるため、不動産会社によってはどちらかを省略することも多いです。

訪問査定

いよいよ不動産会社の担当者が現地訪問し、物件を確認して正確な査定額を出します。物件の周辺状況や老朽化の具合、土地の境界線など、現地で目視することで査定額に大きな影響が出ることがあります。

査定価格と売出価格に注意

査定価格と売出価格に注意
実際の不動産取引では査定価格で売るわけではありません。査定価格をもとに売出価格を決定します。例えば3000万円の査定額の物件を「早く売却したいから売り出し価格は2700万で」「時間がかかってもいいから3500万円で売りたい」ということが発生します。

もちろん、誰しもできるだけ高い価格で売りたいと考えています。ですが、高い金額であればあるほど売りづらくなるので、査定額が高いことに喜んでばかりはいられません。高い査定額がつけば、早く売りたくて査定額より売出価格を下げても市場的には大して安くないかもしれません。高い査定額の上に売出価格を高くしてしまえば、売れる可能性は極めて低くなるでしょう。

これらを防ぐために信頼できる不動産会社を選ぶ必要があります。

査定後に契約する不動産会社の選び方

査定後に契約する不動産会社の選び方
不動産会社を選ぶ際にまず重要なのは、できるだけ多くの会社から査定をしてもらうことです。とはいえ、不動産一括査定サイト経由で20や30もの不動産会社から営業が入るのは鬱陶しいもの。特に簡易査定であれば結局どの不動産会社も提案してくる査定額に大差はないはずなので、その中から特にエリアのことをわかっていそうな不動産会社を選別しましょう。もし、他とは違う査定額を出してくる不動産会社があればそこにも連絡します。大体5〜10社を最初の候補にしておきます。

訪問査定を経て出た各社の査定額を比べて、高い不動産会社は要注意です。高く売れれば不動産会社も仲介手数料が多く入りますが、売れなかった場合は0円ですので売主にとってはリスクになります。仲介契約さえとってしまえばあとはなんとかなると考える会社にありがちです。こういった会社だと、結局契約後に売り出し価格を下げることになるため、最初から適切な価格で査定してくれた会社に依頼しておけばよかったということになります。

不動産会社を選ぶ上で大切なのは「エリアのことをよくわかっていること」「自分が売りたいタイプの不動産の売却実績が豊富なこと」です。大手でもエリアから離れた場所にしか営業所がなければ査定額の信頼度は下がりますし、地元密着型の不動産業者でも一戸建て専門であればマンションの査定は依頼しない方がいいかもしれません。

その辺りは査定額を出した根拠について説明を受けることで見抜くことができます。ただし、一社だけの話を聞いて判断するのは難しいので、やはり複数社の話を聞くことは必須です。比較することでより正確な判断ができるのです。

まとめ:査定ツールの性能と担当者の実力が重要

まとめ:査定ツールの性能と担当者の実力が重要
不動産会社は査定額を全てゼロから人力で行っているわけではありません。物件の過去の査定データが蓄積されたデータベースを搭載した査定ツールを活用し、ある程度は自動で査定額を算出しています。

この査定ツールは不動産会社によって異なるものを使用しているので、各社査定額にずれは出てきます。また、あくまでツールを使うのは人間なので、入力した情報の細かさや担当者の主観によって、算出される査定額はやはり異なります。ですので、より売りやすい売出価格を設定するための適切な査定額を知りたいのであれば、信頼度の高いツールを使用していると同時に担当者自体の知識や経験がしっかりしている不動産会社を選ぶ必要があるのです。

健ハウジングでは、実績のある担当者が査定ツール「東京カンテイ」を活用することで、正確な査定額を導き出しています。

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