双方代理(の禁止)(そうほうだいり(のきんし))
同一人が契約当事者双方のそれぞれの代理人になることをいう。双方代理は、原則として禁止される(民法108条)。事実上、代理人が自分ひとりで契約することになり、本人の利益が不当に害されるおそれがあるからである。双方代理の禁止は強行規定ではないから、本人があらかじめ同意した場合は双方代理が許される。本人の同意なくしてなされた双方代理は、無権代理となり、本人が追認をしなければ本人に対して効力を生じない。なお、債務の履行については本人の同意がなくても許される(民法108条但書)。