分譲マンションとは
分譲マンションとは一棟のマンションの各部屋を「分割して譲渡する」マンションです。つまり、一棟丸ごと売るのではなく各部屋ごとに別の買主が購入するという意味で、マンションの一般的な販売方式といえます。新築でも中古でも、新築分譲マンション、中古分譲マンションという呼び方をします。
また、何らかの事情で、その部屋のオーナーが購入した部屋を賃貸物件として貸し出しているケースは、分譲賃貸マンションと呼びます。
現在、分譲マンションの東京都内の購入相場としては、
新築分譲マンション:8000〜1億1000万円
中古分譲マンション:4000〜5000万円
となっています。
新築が希望だけど価格的に手が出しにくいという方には、中古の中でも買取再販の分譲中古マンションという手もあります。これは、中古分譲マンションを不動産会社が買取り、一定の基準をクリアするリフォームをして販売する物件で、外見や設備は新築と変わらない物件を新築よりかなり安く購入できるというメリットがあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
分譲マンションを購入する上ではキャッシュ、住宅ローンなど、金銭面でのデメリット、さらに戸建ての場合は発生しない毎月の費用もあります。どのようなデメリットか具体的に見ていきましょう。
頭金や諸費用の支払いがキャッシュで発生する
分譲マンションを購入する際には、ほとんどの人が住宅ローンを利用するはずです。しかし、住宅ローンの審査に通ったとしても、全ての支払いをローンで賄えるわけではなく、住宅の引き渡し前までにキャッシュで支払わなければいけない支払い項目があります。代表的なものが頭金です。
頭金を支払うことで、ローン残債が少なくなるので支払う利息額も減り、総返済額を減らすことができます。頭金なしで購入できる物件もありますが、そうするとローンの返済額も大きくなり返済期間も長くなるため、基本的にはある程度まとまった頭金を払った方が良いです。
頭金の金額目安ですが、新築分譲マンションで15~25%、中古分譲マンションで10~40%程度が一般的です。つまり、新築分譲マンションだと1200〜2500万円程度、中古分譲マンションだと400〜2000万円程度の頭金をキャッシュで払う計算となります。
さらにキャッシュで支払わなければいけない項目としては、不動産取得税などの税金関係、仲介手数料などがあります。これらは物件価格の6〜9%程度になることが多く、頭金と違って購入時に必ずキャッシュで払わないといけないものです。新築分譲マンションで480〜810万円程度、中古分譲マンションで240〜450万円程度発生する計算になります。
仮に頭金を払わなかったとしても、4000万円の中古分譲マンションを購入するには諸費用の240万円は必ずキャッシュで用意しなければいけませんし、一般的な額の頭金を支払うなら最低でも400万円はプラスされる計算になるので、物件購入時には640万円のキャッシュが手元にある必要があります。その後の生活費を考えても流石にそれだとギリギリなので、1000万円は手元にあることが分譲マンション購入の最低ラインといえるかもしれません。もちろん、新築や条件の良い分譲マンションを選ぶ場合はさらに予算を見ておく必要があります。
住宅ローンの支払いが続く
分譲マンション購入後は住宅ローンの支払いが続きます。最長で35年続くため、精神的な重荷となりデメリットと感じる人もいるかもしれません。とはいえ、賃貸だとしてもすみ続ける限り家賃を毎月支払っていることは変わりませんし、分譲マンションを購入している場合は自分の資産として手元に物件が残ります。
ローンの支払い以外にも毎月の費用がかかる
マイホームを購入すれば、住宅ローン以外に毎月の支払いはなくなると思いがちですが、分譲マンションのような集合住宅の場合は、毎月管理費や修繕積立金などが発生します。合計で毎月2〜3万円程度かかるのが一般的で、ここに関しては戸建住宅には存在しない集合住宅ならではのデメリットといえます。
転居しづらい
分譲マンションを購入し、長期の住宅ローンが残っていると転居がしづらいのもデメリットです。転勤等の事情があっても、売却が難しいため単身赴任や持ち家があるのに新たに賃貸住宅を借りたりということが起こり得ます。
こんな人は分譲マンションはやめた方が良い
分譲マンションに不向きな性格やライフスタイルの人もいます。分譲マンションは集合住宅なので、戸建にはないさまざまな特徴があるのが理由です。どんな人が分譲マンションに向いていないのでしょうか。
プライバシーを大切にしたい
分譲マンションは集合住宅ということで、戸建住宅に比べると近隣住民との距離感が近くなり、プライバシー面でデメリットを覚える人がいます。エレベーターや廊下、エントランス、ゴミ捨て場などの共有部ではマンションの住人とすれ違いますし、どこの部屋の住人か特定される可能性もあります。また、すれ違った人間が住人なのか業者なのか分かりにくいこともあり、戸建と比べると不特定多数の人間の出入りが多いのも不安材料です。
また、音や匂い、物音など、分譲マンションの性能にもよる程度の差こそあれ、赤の他人の生活感を感じる場面があります。
管理組合の活動に参加したくない
管理組合の活動にどの程度活発に参加するかはある程度任意とはいえ、その分譲マンションによって雰囲気は違います。自主性を重んじているところもあれば、掃除や会議などの活動に必ず参加するように強制度が高いところもあります。こういった活動に参加するのが極度に苦手だったり、仕事等の関係で物理的に参加することが難しいので強制されても困るという場合も分譲マンションはあまり向いていないかもしれません。事前に管理組合の活動状況や雰囲気を知るためには、会議の議事録を見るのが有効と言われていますが、これから購入を考えている人にとっては難しいでしょう。
購入、入居後に管理組合の活動に参加しないと嫌がらせをされたり等、人間関係の不利益を被ることも報告されていますので、分譲マンションを購入し入居する以上、管理組合の活動からは逃れられないと考えた方が良いです。
生活の自由度を大切にしたい
分譲住宅は集合住宅である以上、持ち家とは言え生活する上でのルールが定められています。ゴミ出しのルール、宅配便受け取りに関するルール、ペットを飼って良いか、楽器演奏の可否や時間、喫煙不可、洗濯物の室外干しの禁止など、物件によって制約は様々です。戸建だとこういったルールは存在しないので、生活の自由度を大切にしたい方には分ん上マンションは向いていません。また、分譲マンションの高層階に住むと、通勤ラッシュ時のエレベーターでの外出、帰宅に時間がかかるなど、行動上の制約もあります。
ライフステージが変動する可能性がある
転勤や離婚など読めないライフステージの変動は致し方ないとして、将来的に移住や家族が増えるなどの可能性が非常に高い状況なのであれば、焦って分譲マンションを購入しない方が良いです。一生ものの買い物になるため、購入するタイミングを間違えると後悔が残ります。ある程度ライフステージの見通しが固まり、大幅な変化がなさそうなタイミングで購入に踏み切りましょう。
分譲マンション購入は慎重に
分譲マンションは設備や共用部、セキュリティがしっかりしているメリットがありつつも、今回紹介したようなデメリットを感じる人もいます。合わない人もいるため、分譲マンションの性質をしっかり理解し、デメリットを受け入れられるなら購入しましょう。
健ハウジングでは、分譲土地や分譲戸建、分譲マンションの販売を行なっています。下記より現在の売り物件をご覧ください。
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